本発表会は、平成8年12月6日、長野県と新潟県を流れる姫川の支川蒲原沢において、土石流が発生し、災害復旧工事に従事されていた14名が犠牲になった『蒲原沢土石流災害』を教訓に実施してきております。

 この災害を契機に、労働安全衛生規則が改正され、土石流が発生する恐れのある渓流等で建設工事を行う際には、土石流の発生を考慮した安全対策を行うことが規定されています。

  特に、地形等の現場条件が厳しい砂防工事の現場においては、現場条件にあった創意工夫が必要です。このため、砂防工事現場における建設労働災害の根絶を目指し、

  ・他工事の安全対策技術の情報共有化による技術向上
  ・発表者と参加者との意見交換による技術向上

 等を目的に、各工事現場で取り組んでいる安全対策の発表会を平成11年度から毎年実施してきております。平成26年度からは、『土砂災害防止月間』の行事として位置付けて、実施してきております。

 本発表会が有意義なものになり、砂防工事現場で事故が起こらないことを祈念し、挨拶とさせて頂きます。

全国砂防関係工事安全施工管理技術研究発表会実行委員会 実行委員長
国土交通省水管理・国土保全局砂防部保全課 土砂災害対策室長